【保活】モンテッソーリ教育って何？教育法と園の特徴を簡単に解説！

子どもの保育園や幼稚園選び。色んな園を見学して、子どもにあった園を選んであげたいですよね。園見学をしていく中ではモンテッソーリ教育という言葉を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

この記事では園選びの視点からモンテッソーリ教育の基本と、モンテッソーリ教育メリットやデメリット、園を見学する際のチェックポイントをわかりやすく解説します。

モンテッソーリ教育とは

モンテッソーリ教育とは、医師であり教育者でもあったマリア・モンテッソーリ（1870〜1952）
によって考案された教育法です。子どもの興味や関心を尊重し、「自分で選ぶこと」を大切にしているのが大きな特徴。

ここでは、モンテッソーリ教育の特徴や、園選びの際に知っておきたいポイントについて、わかりやすく解説していきます。

モンテッソーリ教育の特徴

モンテッソーリ教育の最大の特徴は、子どもには、自分で自分を育てる力が備わっているという考え方。モンテッソーリ教育では、子どもが本来持っている「自己教育力」を大切にしています。

たとえば、大人が歩き方を教えなくても、子どもは自ら立ち上がり、何度も挑戦しながら歩けるようになります。また、身の回りの環境に積極的に関わり、さまざまなことを吸収していく姿も子ども自身が自立に向かって成長・発達していこうとする力の表れです。

子どもが力を十分に発揮するためには、「自分で選べる環境」と「自由に挑戦できる時間」が欠かせません。子どもは安心できる環境の中で、自分で決めた取り組みを繰り返しながら、少しずつ成長していきます。

参考：日本モンテッソーリ教育綜合研究所

モンテッソーリ教育を取り入れている園の活動

モンテッソーリ教育を取り入れている園では３・４・５歳児になると、縦割りクラスで編成されることが多く、年齢問わず交流ができるのが特徴の１つです。主に室内での活動が多く、モンテッソーリ教具とよばれる知育玩具で遊んでいますよ。

知育玩具で遊ぶ活動のことをおしごとと呼び、子どもの発達にあったものが保育室に置かれています。

モンテッソーリ教育で使われる知育玩具

モンテッソーリ教育で使われる知育玩具は一つ一つに目的があります。担任保育士は育ってほしい力を考え、その時の子どもたちの発達段階を見ながら随時入れ替えを行なっていますよ。

子どもたちは自分で選んだ教具に繰り返し取り組むことで、成功体験を重ね、自信をつけながら成長していきます。

モンテッソーリ教育で使われる知育玩具は家にあるもので代用可能な物があり、材料が100円ショップなどで手に入りやすく手作りできるものもあることからおうちモンテとして広まりました。

モンテッソーリ教育のメリット・デメリット

モンテッソーリ教育は、子どもの主体性を大切にする魅力的な教育法ですが、一方で、すべての子どもやご家庭に合うとは限りません。今章では園選びの参考として、モンテッソーリ教育のメリットとデメリットをそれぞれ解説します。

モンテッソーリ教育のメリット

モンテッソーリ教育のメリットは主に下記の3点が挙げられます。

1.子どもの自主性・集中力が育ちやすい

自分で活動を選び、納得するまで取り組むため、「やらされる」のではなく「やりたい」気持ちから行動する力が育ちます。集中して一つのことに向き合う経験を重ねることで、粘り強さにもつながります。

2.自分で考えて行動する力が身につく

大人が先回りして教えすぎないため、子どもは「次はどうしよう？」と考えながら行動します。失敗も学びの一部として受け止められ、自分で立て直す力が育ちやすいのも特徴です。

3.成功体験を積み重ねやすい

教具は「できた・できない」が分かりやすく設計されています。繰り返し取り組む中で達成感を味わい、自信につながっていきます。

モンテッソーリ教育のデメリット

一方で、一般的に挙げられているデメリットもあります。

1.集団活動に慣れるまで時間がかかることがある

一人での活動が中心となるため、小学校のように一斉活動が多い環境に移った際には、最初は戸惑う子もいます。

2.子どもの性格によっては合いにくい場合がある

個々での遊びが多いので、友だちと多く関わりたい子や、大人との関わりを強く求める子は、物足りなさを感じることもあります。

3.園によって実践の深さに差がある

「モンテッソーリ教育」を掲げていても、考え方だけを取り入れている園もあれば、環境づくりや教具までしっかり整えている園もあります。園見学での確認が重要です。

モンテッソーリ教育の園見学でチェックしたいポイント

モンテッソーリ教育を取り入れている園を見学する際は、「設備が整っているか」だけでなく、実際に子どもたちがどのように過ごしているかを見ることが大切です。ここでは、園見学で意識して確認したいポイントをご紹介します。

子どもの様子を見る

まず注目したいのは、子どもたちの表情や行動。

• 自分で活動を選び、落ち着いて取り組んでいるか

• 同じ教具に集中して取り組む姿が見られるか

• 困ったときに自分で考えたり、周囲を頼ったりしているか

モンテッソーリ教育では、子どもが主体となって活動します。指示を待つのではなく、自分から動いている姿が見られるかどうかは、大切なチェックポイントです。

保育者の関わり方を見る

次に、保育者が子どもとどのように関わっているかを観察してみましょう。

• すぐに子どもの手伝いをしすぎていないか

• 子どもの様子を見守り、必要なときにだけ声をかけているか

• 一人ひとりのペースを尊重しているか

モンテッソーリ教育では、大人は「教える人」ではなく、子どもの成長を支える存在です。子どもが自分で主体的に行動できているかを見ることがポイントになります。

「モンテッソーリ風」になっていないか確認する

園によっては、「モンテッソーリ教育」をうたっていても、実際には考え方や環境が十分に整っていない場合もあります。見学時には、次の点も確認してみると良いでしょう。

• 教具が目的別に整理され、子どもの手の届く場所にあるか

• 教具を「順番に一斉で使う」形になっていないか

• 子どもが自由に選び、繰り返し使える環境か

形だけを取り入れた「モンテッソーリ風」ではなく、子どもの主体性が大切にされているかを見極めることが、後悔しない園選びにつながりますよ。

園選びや普段の遊びでモンテッソーリ教育が本当に合っているか確認しよう

ここまでモンテッソーリ教育のことを簡単に解説しました。モンテッソーリ教育が気になったらモンテッソーリ教育を実際に取り入れている園を見学してみると、園生活の雰囲気もわかって良いでしょう。

また、自宅でできるモンテッソーリ教育も多くあります。モンテッソーリ教具は購入すると高価なものが多いので、手作りやおもちゃのサブスクを利用することもおすすめですよ。

自分の子どもにモンテッソーリ教育があっているかしっかりと見極めた上で、保育園や幼稚園を選んだり、自宅で取り入れられたら良いですね。